

はじめに
株式会社フライクの代表取締役、大瀧(おおたき)です。
今回は、これまでの大瀧の経歴や、フライクが辿った道、そしてこれから挑戦していきたいマーケ・セールスについてお話ししたいと思います。
フライクの考えに共感し、これから一緒に働きたいと考えている方、まだ考えている途中だから、フライクがどんな考えを持っているのか知りたいという方は、ぜひ最後までご覧いただけたらと思います。
まずは私の自己紹介ということで、私にまつわる「40」「100と3」「1」という3種の数字をピックアップして振り返ります。
3種の数字で自己紹介

- 「40」
2025年、私は40歳を迎えます。なので自己紹介のはじめの数字は「40」を選びました。
前厄なのでちょっとドキドキしていますが、最高に楽しい40代にしようと思っています。
現在、フライクは正社員5名、業務委託のエンジニアが5名稼働しており、実質10名規模の仕事をしています。
- 「100と3」
キャリアを振り返ると、この数字が強烈に残っています。
私のキャリアのスタートは富士通でのエンジニアでした。そこでは技術を磨き、プリセールスエンジニアとしての視点も養いました。
その後、富士通を退職し、地元福岡でSalesforce代理店に入社。
ここで初めて営業を担当することになったのですが、それまで大企業ブランドのもとで仕事をしていた私にとって、知名度ゼロの企業での営業は想像以上に大変でした。
当時は、100通レターを送り、100件電話をかけて、やっと3件のアポイントが取れれば上出来という世界。
寝る間も惜しんで、夜中2時まで仕事をして朝5時に起きる生活で、睡眠時間も「3時間」ほど。
(怒鳴られて帰れと言われたことも、今ではいい思い出です。)
それでも努力が実を結び、地元福岡の有名企業と契約が取れたときは、大きな自信になりました。
- 「1」
その後、CRM・SFAだけでは企業の成長を支えきれないと感じ、「利益を残す」ことに興味を持ち、会計領域×コンサルティング×システムに興味を持つようになりました。
Salesforceと連携できる会計ソフトを探していたとき、唯一APIを開放していたfreeeに可能性を感じ、転職を決意したのです。
freee株式会社では、当時「1番」顧客が少なかった九州・広島エリアを担当しました。
2017年当時、解約理由は「使いづらさ」や「顧問税理士からの反対」が中心だったのですが、そこで公認会計士や税理士など士業の方に自分の想いを伝え、freeeだけでなく、さまざまなデジタルツールを組み合わせて顧問先向けに提案しませんか?と思いをぶつけました。
士業さんの力を借りながらも、freee会計はもちろん、BIツールやクラウドストレージ、CRM/SFAも提案し、結果、freee社内の営業実績を競うイベントで「1番」をいただいたのも、かけがえのない経験です。
その結果、私は「中小企業の課題に向き合う面白さ」にのめり込み、独立の道を選びました。
2020年に「3rdコンサルティング株式会社」を設立し、2021年に「株式会社フライク」へ社名を変更。
現在(2025年6月執筆時点)で5期目を迎え、期末(2025年7月)の最終着地目標は1.65億円を見込んでいます。
マーケ・セールスに対するしくじり
マーケ・セールスに関わるなかで、私は数えきれないくらいの失敗をしてきました。
その中でも特に印象に残っているのは、Salesforce代理店時代とfreee時代の『しくじり』です。
- Salesforce代理店時代
当時勤めていた会社のリードソースの8割は、セールスフォース・ジャパンからの紹介でした。
しかし、その紹介先は往々にして、部長の思いだけで割り振る形。その部長が気に入っているメンバーや部長自身の成果を出すために、「おいしい案件」なんて私には回ってきません。
つまり、私が担当する案件はいわば「おこぼれ案件」。棚ぼたで成果が出るほど甘い世界ではありません。
そこで私は、地元の経済誌に登場していた企業の方にお手紙を送ったり、交流会に参加したりして、地道にどぶ板営業を実施。
寝る時間もなく、夜中まで資料を作り、朝方にはまた電話をかける。とにかく無我夢中でやっていました。
この経験で得たのは、「時間の投資は裏切らない」というシンプルな真理です。
ただ、同時に「自分がいつかチームを持つときには、この時間をもっと効率よく使える仕組みをつくりたい」という強い思いを抱いていました。
- freee時代
freee時代は、マーケとセールスの溝を痛感した時期でもありました。
当時のfreeeのマーケティング施策は、東京本社の成功事例を横展開するスタイル。
「地方支社は、東京でうまくいった施策をそのままやっておけばいい」という空気がありました。
そんな中、「これは自分たちの現場では通用しない」と感じた私は、自腹で10万円を用意し、筆ペンと和封筒を使って30〜40代の公認会計士・税理士に絞り込んで、
「私はあなた達とお客様の経営を良くしていきたいんです!システムの提案ではなく経営改善のお手伝いをシステムという側面からお手伝いさせてください」という熱い想いを込めてメッセージも添えたお手紙を送りました。
その結果、コールドコールのアポ率は5%から30%に跳ね上がり、成果も出始めたのです。
※コールドコール:営業活動の一つで、「まだ接点のない見込み客(顧客候補)」に、いきなり電話をかけて商談や提案をする手法
この経験で学んだのは、「マーケとセールスは本質的に仲が悪いのは仕方がない。でも、お客様からすれば“熱量ある営業”と“実行部隊”が一体なら、むしろ提案も歓迎される」ということです。
発注者と受注者、サービス提供者と受領者という立場を超え、対等なパートナーとして一緒に課題に向き合う姿勢こそが、Win-Winをつくる鍵だと気づかされました。
現場で見てきたのは、マーケティングには「少しでも受注につながりそうな商談をセールスにバトンタッチしたい」という思いがある。
一方で、セールスには「すぐに契約につながる商談だけをやりたい」という思いがある。
両者がぶつかるのは自然なことです。
ただ、私自身はそのどちらでもありませんでした。
お客様が私の話を聞いて「大瀧さんがそう言うなら信じてみよう」と思ってくれる。
その瞬間に、最後まで責任を持ちたいという感情が湧いてきます。
そのために、営業やマーケティングを超えて、お客様と共に課題に向き合い続ける。
それが、私にとって一番やりたいことだと強く感じています。
なぜ今、マーケ・セールス組織を立ち上げようとしているのか?
フライクは、顧客ゼロ・仲間ゼロ・売上ゼロの状態からスタートし、4期目となる現在、売上は1.65億円まで成長してきました。
その過程で多くのお客様から「こんなこともお願いできないか?」という声をいただくようになり、それに応え続けるには、今の組織体制では限界があると痛感しています。
そうした要望に応えるべく、FY5(2025年8月〜2026年7月)では、コンサルティング・エンジニア部門に6〜8名の追加採用を予定しています。
しかし、お客様の期待に応えられるチームを本気でつくろうと思えば、今の売上規模では到底支えきれず、私ひとりで担ってきたマーケティングと営業のやり方だけでは、フライクのこれからを支えるには限界があると判断しました。
今こそ「個人」ではなく「チーム」としてお客様に向き合うフェーズへ進むタイミングだと、強く感じています。これまではYouTubeを中心とした“待ちの姿勢”で、フライクは十分な利益を確保してきました。
この「待ち」のスタイルの良さは、営業をせずとも、温度感の高い・やる気のある・挑戦しようとしている企業だけに、私たちのエネルギーを集中できている点です。
一方で、今後「営業するスタイル」に変わることで、この集中のバランスが崩れてしまう懸念もあります。
それでも、「問い合わせをする勇気が出ない人」にこそ、こちらから背中を押してあげるべきではないかと私は思うのです。
そうすれば、その企業も、そこで働く人も、そしてその周囲の企業やパートナーも、もっとHappyになれるのではないか。
青臭いかもしれませんが、フライクのビジネスの正義は「システム導入失敗をなくすこと」。そして、その想いに共感してくれる“情熱のある仲間”と一緒に、その未来を形にしていきたいと考えています。
この章では、そう感じるに至った背景、フライクがいま直面している現実、これから立ち上げようとしているマーケ・セールス組織の構想について、率直にお話しします。
事業成長背景
フライクは、2020年1月からYouTubeを5年間続け、2025年6月時点で登録者数は1万1,000人を超えています。
BtoB・システム領域としては比較的多い数字で、創業当初はフライクの名前を知ってもらうために、Salesforce・Box・freeeなどのツール導入方法を中心に発信してきました。
現在は、「システム導入成功率を100%にする」ための業務設計・システム設計にテーマを移し、本来やりたいことにしっかり向き合っています。
YouTube経由の問い合わせから始まりお付き合いさせていただいた企業は、大企業・IPO企業・中堅企業を中心に累計60社以上。
今は月に5件〜7件の新規問い合わせがあり、初回の契約金額は300万円〜500万円、プロジェクト期間は半年弱が中心です。
年間では1社あたり1,000万〜1,500万円程度のご依頼をいただくケースが多く、最長で5年、短くても1.5年と、長いお付き合いが続いています。
現在、正社員5名、副業・業務委託メンバーを含めると10名規模のチームで、稼働可能な案件は年間12〜14件が限界です。
しかし既存のお客様からは、継続サポート(保守)や新規プロジェクト開始をご相談いただくため、新規クライアントの順番待ちが発生し、ご相談をお断りしなければならないこともしばしばあります。
この状況を不義理だと感じ、FY5(2025年度)にはエンジニアスペシャリスト2名を副業・業務委託から正社員化する計画を立てています。
さらに、コンサルティング・エンジニア部門で4〜6名を追加採用し、最終的に8名〜10名体制の組織に拡大しようと考えているところです。
2025年現在の課題と今後発生する課題
2025年現在、フライクは社員5名の体制から、FY5(2025年度)には15名規模の組織へ拡大する計画です。
一人あたりの生産性を2,500万円と見積もると、チーム全体の売上目標は3.75億円に達します。
しかし、これまでのやり方、つまりYouTubeを中心にした「待ちの姿勢」や、私自身のマーケコンテンツや営業力に頼ったアプローチだけでは、この数字を達成するのは非常に困難だと感じています。
一方で、増員した社員に対しては600万〜800万円を平均給与とし、優秀な社員には1,000万円前後の報酬を支払いたい。
彼らが安心して働き、しっかり食べていける環境を作るためには、キャッシュフローを安定させなければなりません。
つまり、社員の増員に伴う販管費の増加を、案件の浮き沈みなく支えられるようにし、経営を安定化させる必要があります。
そして、これまで以上に「お客様に応え続ける責任」と、経営の健全性とのバランスを取ることが、これからの大きな課題です。
だからこそ今、私自身が積み上げてきた営業・マーケティングのやり方をチーム全体で再現できるようにし、さらにその先にはフライクが自社ツールを開発するための土台となる「マーケ・セールスチーム」を立ち上げたいと考えています。
これまでの延長線ではなく、新しいフェーズへ進むための組織づくり。
その挑戦が、今の私にとって最も重要なテーマです。
目指すマーケ・セールス組織
こんな組織を作りたい
これからのマーケ・セールス組織を築くには、まず軸となるメンバーを1名採用するところからスタートだと思っています。
大瀧と一緒に働きたい人。フライクが目指す世界をもっと多くの人に伝えたいと感じている人。そんな仲間を探しています。
私が求める人物像を言葉にすると、次のような人です。

- フライクが提供してるサービスが好きであり、フライクのパーパス・MVVに共感してくれる人。
- 「システム導入成功率を100%にする」という理想を、お客様と一緒に探していくことを面白いと感じる人。
こうしたパーパスやMVVに共感してくれる仲間。つまり「右腕」になってくれる存在と働きたいと考えています。
また、私はマーケ・営業組織の立ち上げの最初期における「属人化」は避けては通れない道だと考えています。
なぜなら、ゼロイチの状況で「マニュアルがないからできない」「実績がないからできない」「経験がないからできない」では、普通の組織や平均点の組織しか生まれません。
つまらない組織からでは、フライクらしさや面白さは絶対に生まれないと思っています。
そして何より、お客様が求めているのは「信頼できる人」です。
物や情報が溢れる時代においては、「何を買うか」ではなく「誰から買うか」が最重要指標だと感じています。
私自身の経験からも、お客様が「あなたから買いたい」「あなたがそこまで言うなら信頼して購入したい」と思ってくれたら、それが一番の成果だと思うのです。
さらに、自分自身がSaaSプロダクトをしっかり使い込み、業務設計プロジェクトのオーナーとして現場を進めること。
使ったことのないサービスを提案するよりも、自分の体験談をベースに、良いところも悪いところも素直にお客様に伝えられるほうが、絶対に役に立つと信じています。
そんなマーケ・セールス組織を、これから一緒に作りたいと思っています。
一緒に働きたい・ペルソナ
私が一緒に働きたいと思う人のペルソナを、あらためて言葉にすると、次のようなイメージです。
- 提案するSaaSツールの領域が異なるものを、2社以上で実際に経験してきた人
- 1つのプロダクトでお客様の課題を全て解決するのは難しいと気づき、「お客様に喜んでもらうには無理がある」と思った経験のある人
- お客様の経営や社員の働き方・待遇など、組織全体を良くしたいという視座で話ができる人
- エンジニアリングの知識とセールスの経験、その両方をバックボーンとして持っている人
こうした経験や価値観を持った人と一緒に、フライクが目指す「システム導入成功率100%」を、お客様と一緒に探し続けていけるチームを作りたいと考えています。
今だからこそできる経験
そして、今このタイミングだからこそできる、フライクでの特別な経験を得ることができます。

①自分自身でコンテンツを企画し、ホワイトペーパーを作り、YouTubeでその話をする
- コンテンツは「自分×SaaSツール」。自分の体験や視点を混ぜながら、お客様に直接届く形で発信していきます。
- また、登録者1万人を超えるYouTubeチャンネルで「視聴者」から「管理者・コンテンツ発信側」になれるのは、他では得られない経験だと思います。
- さらに、数字分析を通じて「コンテンツをより良くするには?」を自分で考え、他人任せにせず、コンテンツがまるで我が子のような感覚になるまで向き合う仕事です。
②いろんなITツールを自社で徹底的に研究し、酸いも甘いも理解してお客様に伝えられる
- メリットだけでなく、課題や使いづらさも含めて、正直にお客様と話ができる。そんなフライクならではの経験です。
③業務設計プロジェクトにも実際に参画できる
- 売ったら終わりではなく、現場に入り込み、プロジェクトオーナーとしてお客様と最後まで伴走する。
- これまでの「売るだけ」の営業とは違う、現場に深く入り込む仕事です。
④マンパワーではなく、データドリブンなアプローチを実践できる
- インテントデータやサードパーティデータを駆使し、ロジカルかつデジタルにマーケ・セールスを実施。
- 再現性のある仕組みとして、お客様に価値を届けていくことを大切にしています。
こうした経験を通じて、将来的に「システム導入成功率100%」を一緒に探し続けられるチームを作りたいと思っています。
最後に
2020年に創業した当初、正直こんなにも多くの企業・人が「システム組立屋」の仕事を必要としているとは思っていませんでした。
「システム同士をつなげるなんて当たり前。5〜6人のチームで、地元福岡・九州の中小企業のお手伝いができれば十分だろう」
そんな浅はかな考えでいました。
ところが、実際にビジネスを始めてみると、フライクへの問い合わせの9割は東京から。
さらに、フライクを知った経緯の9割がYouTube経由。
世の中には「ITを導入したはずなのに、むしろ非生産的なことをやってしまっている人たち」が想像以上に多く、「後悔している」人が数多くいることを痛感しました。
大切な利益を投資したのに、それがほとんど溝に捨てられてしまう。
そんな状況を目の当たりにして、IT業界の現状に対して斜め上から物事を俯瞰する自分がいました。
そして今、この記事を書いているのは2025年6月下旬。
4期目(2025年7月終了)の着地は1.65億円を見込んでおり、私個人がコンテンツ制作、YouTube撮影、初回面談など「マーケ・セールス」に携わる中で、トップラインとして出せる数字の限界を感じています。
ここから先は、「フライクのマーケ・セールスがチームとしてしっかりお客様に応えていく段階」に進むべきタイミングだと強く思っています。
改めて、今の想いを残しておきたいと思い、この文章を書いています。
YouTube経由でのお問い合わせのきっかけは、やはり「ブログ」や「ホワイトペーパー」です。
原点に立ち返り、しっかりと「自分の言葉」で想いを伝えていきます。
この記事では、なぜこのタイミングでマーケ・セールス組織を立ち上げようとしているのか。
どんな課題を感じ、どんな理想のチームを作りたいのか。
そして、どんな仲間と一緒にこの挑戦に向き合いたいのかを、率直に書きました。
もし、この想いに少しでも共感してくれる方がいたら、気軽に話しかけてもらえるとうれしいです。DMもお待ちしております!