Salesforceの米国イベント「Dreamforce2023」体験記〜CEO大瀧〜

Salesforceの米国イベント「Dreamforce2023」体験記〜CEO大瀧〜

こんにちは。

システム組立ちゃんねるを運営している、株式会社フライクの大瀧です。

今回のこだわりブログは、「3期目の企業が250万円も投資して、アメリカのサンフランシスコで開催されたSalesforceイベントに行ってみた!」についてお話をしたいと思います。

YouTubeのショート動画にも会場の熱気が伝わるものを載せていますので、ぜひご覧くださいませ。

さて、このブログを執筆しているのが2023年10月初旬ですが、2023年9月12日〜14日に開催された【SalesforceイベントIn アメリカ、サンフランシスコ】に参加してきました。 250万円も投資して、本場アメリカで開催されたSalesforceイベントに参加して感じたこと、フライクの課題、そしてポテンシャルについて多くのことを学んだので、このブログでも共有していこうと思います。

Why Dreamforce?
 なぜ250万円も払って、3期目の企業が2名で参加したのか?

私達フライクは2023年10月の現在、3期目の進行期です。
はっきり言って250万円は大金です……中小企業ですから。

利益率を10%と考えたとき、250万円の利益を投資するには、なんと、売上が2500万円も必要となります!

それでも行きたかった理由は大きく分けて2つあります。

1つ目の理由は「ビジネスとしてのSalesforceを見極める」ことです。

この背景には、

2013年からSalesforceビジネスに、提案者、ユーザー、パートナーとして何かしらの形で関与しているが、日本で感じられる情報にワクワクしなくなってきた。
だからこそ、本場アメリカに行き、自分自身がワクワクできなければ、Salesforceビジネスから撤退して、新しいワクワクするビジネスを考えていきたい。

という想いがあります。

 

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そして2つ目の理由は「システムとしてのSalesforceを見極める」ことです。 

こちらの背景としては

フライクの「システム連携組立図」の中核を担うSalesforceは、価格が高いというユーザーの声もあり、より良いシステムがあれば変更したいが、Salesforceを超えるサービスがない。よって、Salesforce自体のポテンシャルや拡張性、発展性を見極めたい。
「システム連携組立図」が完成形に近づいていると思っているが、大瀧が思っている完成形が100%の状態なのかを確認したい。

この目的を達成するために、なんと250万円もの費用が必要だったのです。

その内訳がこちら。

結論 〜Dreamforceに参加してどうだったのか?〜 

気になるのは、どうしても費用対効果です。

そして来年2024年も行くのか?についてです。

こちらが結論です。

来年もフライクからは最低2名、CEOの大瀧とテクニカルマネージャーの新堀の2名で参加します。

では、この結論に至った背景をしっかりとお伝えいたします。

 

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ビジネスとしてのSalesforceはどうだったのか? 

3期目のフライクが言えるセリフでもございませんが、Salesforceはすごかった!

想像を遥かに超えていました。

結論としては、Salesforceは「まだまだ成長市場」

CRM・SFAでNo.1であるように、AI領域でもNo.1を目指していくという意気込みをひしひしと感じることができました。

ではなぜ、日本で同じことを感じることができなかったのか?

それは情報の発信元がアメリカであり、日本で開催される「Salesforce World Tour」は、アメリカの縮小版だからではないかと考えています。また、毎年同じAppExchangeパートナーが参加しており、8割〜9割が知っている企業だからだと思います。

しかし、本場のイベントでは、まだまだ知らないサービス提供企業やSaaSツールが多く紹介されていました。そしてやはりすごいのは人!!!!

つまり、参加者・開催規模・投資金額のすべてが想像を遥かに超えており、まだまだ成長市場であることを強く感じました。

システムとしてのSalesforceはどうだったのか?

フライクが実施してきた「システム連携組立図」と「システムを武器に変革するアプローチ手法」に対しては自信満々でしたが、初日から見事に、まだまだ未熟であったことに気づかされました。

詳しくは次章でしっかりと解説していきます。

 

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Dreamforce初日で感じたフライクの課題 

Dreamforce初日に感じたフライクの課題は大きく分けて3つあります。

では早速解説をしていきます。

システム連携組立図の先にある「AI」活用の内容を描けていない

フライクでは、Salesforceを中心にしたシステム連携組立図というものを作って、自社で研究開発、そしてクライアントに提案をしております。

データを連携し、ERPシステムのようにあらゆるデータを一元化する考え方は間違えておりませんでした。それは企業の71%においてシステム同士が孤立している状況だからです。

フライクのこのシステム連携組立図は「人が業務を行いやすいようにSalesforceから様々なデータを参照できる形にしましょう」という提案です。

大企業の場合はMulesoftを使ったシステム連携で、中小企業の場合はシステム連携組立図のようなAPI×SaaSの連携がベストプラクティスです。

この提案が「過去のベストプラクティスだった」ということです。

そして、今回のDreamforceのテーマは「AI」。

なぜこのテーマなのかというと、今の世の中の課題に対して、多くの企業で未だAIを活かす準備ができていないからです。

経営者はAIが最重要課題と考えているにも関わらず、52%がAIに対する信憑性やセキュリティに懸念があるそうです。

つまり、信頼できるデータ「TrustData」が必要なのです。

そこで、SalesforceはDreamforceでEinstein 1 Platformを発表し、AIが学習しやすい環境を構築していくと発表しています。

話を元に戻すと、フライクのシステム連携組立図は、AIが学習するためのTrustDataが蓄積できていないことが課題です。

つまり、未来のベストプラクティスは、人が時間をかけていたこと(メールや商談分析、Forecastなど)をAIに学習させて、AIが代わりにしてくれるようにするための状況を作ることです。

Salesforce単体の利活用ができていない 

 

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まずフライクのシステム連携組立図をご覧ください。

一見すると、Salesforceをかなり使いこなせる状況を作っていますが、これは「Salesforceと他のSaaSを連携するためのハブとしての使い方」となっています。

AIを活かすためのデータ構造、アーキテクチャとなっているかというと明らかに「No」です。

その理由が下記となります。

なぜこのやり方が課題と感じているかですが、まさに「AI」です。

今の実装方法では、Salesforceの中で学習するEinsteinが学習できる環境ではありません。

つまり、将来を考えると、データはあるけれどEinsteinが学習しやすい状況を作れていないということになります。

コーディングができるエンジニアの採用だけに注力していた 

何度もご紹介しているシステム連携組立図。

これまでのフライクの戦略は、このシステム連携組立図が作れるエンジニアを増やすことをKGIとしていました。

しかし、今回のDreamforceで発表された内容は驚愕するものでした。

それがこちら。

エンジニア会場はヒト・ヒト・ヒト。熱気であふれかえっていました。

日本ではエンジニア不足でリスキリングが流行り、エンジニアを目指すヒトが多いのが現状です。そのため、エンジニアの単価はどんどん高くなり、今では月200万〜300万という破格の報酬を提示する企業もあるようです。

そのような現状の中、フライクも同じような条件でエンジニア採用に挑むつもりでした。しかし、それはレッドオーシャンに飛び込むことと同じで、大企業には負けてしまいます。

そこで、これからのエンジニアに求められるスキルを再考してみました。

これまでのコーディングの主流は

クリック
コードを書く
データドリブンで考える

しかし、今後はAIEinsteinCopilotと共存してコーディングをしていく世界観です。

つまり、今後のコーディング手法は

コミュニケーションをする
修正をする
再配置する

という考え方になっていきます。

そこで、フライクでは方向転換をして、「短期的目線でシステムを構築できる人」と 「長期的目線でSalesforceに愛を感じ、ビジネスを加速できるエンジニアに興味がある人」 の2つの戦略で人材採用をしていこうと思います。

そして、AI×エンジニアに興味のある人材を採用・育成していくために、システム連携組立図2.0についてもアウトプットしていきたいと考えています。

今後のAction Planと意思決定 

フライクでは、このDreamforce2023を通して5つのAction Planと意思決定を行いました。

1. Salesforceプロダクトの深掘り
 ● SalesCloud、ServiceCloudの標準機能を徹底的に調べ上げ、AI時代に備える

2. 自社Salesforce環境を0から作り直す
 ● カスタムオブジェクトで作っている「見積」「契約」などを標準機能で切り替えるなど、全面的、抜本的に作り直す

3. HubSpot⇒AccountEngagementへの移行、Tableau・DataCloudの導入を2024年中に完了させる
 ● Salesforceにデータを集約し「TrustData」を実現。「AI」を活用できる基盤を2024年〜2025年には完成させる

4. 短期目線と長期目線の人材採用戦略を見直す
 ● 今のビジネスを作るための必要な人材と、将来のフライクとAI活用時代に活躍できるメンバーの採用・育成を考える

5. 日常会話の英語力をつける
 ● 来年は通訳なしでDreamforceに参加し、笑ったり感動したり熱狂したりする!!

最後に 

250万円の金額をかけて参加したSalesforceのイベント

「Dreamforce」。

決して安くはない金額の先行投資でしたが、日本では時間をかけても学ぶことができないことを、たった1週間で学ぶことができました。

この投資を無駄にせず、しっかりと会社の資産にすべく、2023年10月から取り組んでいる最中です。

Dreamforceに興味を持たれた方は、こちらの資料DLをご利用ください!
https://info.flyke.co.jp/dreamforce2023

もしこのブログを見て、

「AI人材×クライアントの業務改善を担うコンサルタント×エンジニア」

として働いてみたいという方がいらっしゃれば、ぜひ採用サイトをご覧くださいませ。

もしかしたら、このブログを見ているあなたと来年・再来年、Dreamforceに行くことになるかもしれません!

ぜひ、新しいシステム連携組立図2.0を一緒に作りましょう!

株式会社フライク 代表取締役 大瀧 龍

自己紹介
大瀧 龍 株式会社フライク 代表取締役

福岡県福岡市出身。富士通グループ会社のシステムエンジニアや営業支援などを経て、2017年にfreee株式会社に参画。九州支社長と広島営業所長を兼任し、2019年には西日本の責任者としてマザーズ上場に貢献する。同年2019年に「3rdコンサルティング株式会社」を創業。システムを活用した中小企業の経営課題解決やIT化、DX化支援に取り組む。システムエンジニアや営業として現場で培った経験を生かして、フロントオフィスとバックオフィスの両方をカバーし、システム設計・開発から運用提供まで一括して提案できるコンサルティングを追求。

2021年11月に社名を「株式会社フライク」に変更し、新たなスタートを切る。IT普及を目指すコミュニティ「ふくおかクラウドCafe」や、YouTube「システム組立ちゃんねる」なども運営し、地方企業のIT化推進に日々努めている。

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