今回は、売上10億以上×システム予算1,500万円企業様に向けて「システム導入に失敗する前に読んでほしい業務フロー設計の進め方」と題し、大規模システム導入前に実施してほしいことや、システム導入成功率を高める業務設計書の進め方などを解説します。
ホワイトペーパーでは、フライクのサービスメニューについてもご紹介していますので、今回の記事を見て興味を持ってくださった方は、ぜひそのままホワイトペーパーをダウンロードください。
目次
まず、大規模システム刷新の失敗3つの理由をお話しする前に、大規模システムの定義を確認したいと思います。
フライクが思う「大規模システム」とは、以下のようなものを指します。
「1,500万円のシステム構築費用」とざっくり定義しておりますが、皆さんはどのようなどのような印象を受けるでしょうか。
高いですか?そんなもんですか?安いですか?
考え方はいろいろですが、数字的側面から見ていきましょう。
2020年6月に発表された生産性レポートVol14(公益財団法人 日本生産本部)によると、 ハードウェア、ソフトウェア、人工知能(AI)、クラウドソフトなど、売上高に対するITに対する投資割合は1.5%だそうです。
つまり、1,500万円のシステム投資ができるのは売上高が10億円の企業が最低ラインと言えます。
その一方で、ITシステム導入の成功率は52.8%と言われ、2社に1社が導入失敗という計算になります。
システム開発失敗の要因は、大きく5つに分けられます。
システム開発失敗の5大要因については、こちらのブログでも詳しく解説しています。
上記の要因に一つでも該当する内容があれば、システム導入前に改善する余地があります。
さらに、この章では大規模システム刷新の失敗3つの理由についても解説したいと思います。
RFPの要素は、主に3つに分けられます。
RFPとは、Request For Proposalの略で、日本語に訳すと「提案依頼書」となります。
つまり、システムで実現したい要求をすべて盛り込み、具体的な提案を依頼するための文章ということです。
①プロジェクト概要
②提案依頼内容
③選考方法・契約条件
サンプルを見ていただくとわかるとおり、RFPにはこれだけの要素を盛り込む必要があります。
これらが準備できていないのに、システム提案を受け、システム会社を選ぼうとしていませんか?
まずはしっかりとRFPを準備するようにしましょう。
皆さんは、自社のビジネスモデルになぞられた「売上の上げ方」そして、利益の残りを業務フローとシステムの両軸で説明できますか?
大規模システムでは、全体最適化を見据えたシステム導入が多いため、すべての領域でフロー図が必要になります。
皆さんの企業の業務フロー図×システム相関関係図は、しっかりと準備できていますか?
自社のこと、自社の業務フローをしっかり伝えずにシステムを選定しようとしていませんか?
大規模システム導入を具体化する前に、まずは自社のフローをもう一度見直し、整理整頓してみましょう。
参考:フライクの現行業務フローと現行システムの相関関係
システムを導入する際、このような状況に陥っていませんか?
① SaaSプロダクトの機能比較ばかりに時間をかけてしまう
【必要以上に細かい機能比較を行う】
SaaSプロダクトを選定する際に、各プロダクトの機能を細かく比較しすぎて、肝心のビジネスニーズや実際の使い勝手を軽視してしまうことがあります。
その結果、機能リストでは優れているように見えるプロダクトを選んでも、実際の運用では使いこなせず導入が進まないことがあります。
② 価格で選んでしまう
【コスト重視で本質的な価値を見失う】
選定時に価格が安いという理由だけで選んでしまうと、必要な機能やサポートが不足している場合があります。コスト削減はできたものの、業務効率が向上しなかったり、追加のコストが発生してしまったりするケースが多く見られます。
【ゴリ押し営業に負けてしまう】
営業担当者の強引なアプローチや説得に負け、本来のニーズや適合性を十分に考慮せず契約を決めてしまうことがあります。導入後に「想定と違う」「実際の運用に向かない」など問題が発生し、システムが十分に活用されずに放置されることがあります。
③ 他社事例や同業他社の事例ばかり気にしてしまう
【自社のニーズを後回しにする】
他社の成功事例や同業他社の導入状況を過度に気にするあまり、自社の固有のニーズや条件を無視してしまうことがあります。
その結果、自社には適合しないプロダクトを選んでしまい、導入後に期待した効果が得られず、システムが十分に活用されないことがあります。
SaaSプロダクトの利活用イメージができていないまま大規模システムを導入しようとすると、かならず失敗します。
次の章では、大規模システム導入前に実施したい3つの準備体操をご紹介します。
皆さんは「As is」「To be」という用語に聞き覚えがありますか?
ビジネスのフレームワーク「As is(現状)-To be(理想)」とは、現状を正しく認識し、理想とのギャップを把握することで、取り組むべき課題を明確にするためのフレームワークです。
このフレームワークで重要なのは、現状と理想のギャップをどう埋めるかというプロセスを把握することです。
単に新しいシステムを導入したり、既存のシステムに機能を追加したりするだけでは、「システムを導入してよかった・成功した」とは言いづらいでしょう。
重要なのはシステム導入前に将来をイメージすることです。
未来はイメージしていなければ実現できません。
考えることによって【描いた未来】を実現できる可能性が1%でも上がるのであれば、積極的に実施しましょう!
システムを導入する際、人員や資金の問題でどうしても費用を削減しようという方向に動いてはいませんか?
企業の投資は、費用対効果や投資対効果を求められます。
そして長期的な目線、短期的な目線どちらも必要になります。
たとえば、新卒採用の場合は入社後すぐに新卒が戦力になることは考えず、長期的な目線で教育期間を設け、いずれは一人前になって会社に貢献していくことを想定しているでしょう。
では、システム導入の場合はいかがでしょう?
経営陣が求めることは、「売上」と「効率化」=「利益」です。
つまり、システムで売上、利益をテコ入れするためにはどうすれば良いかを考えてみましょう。
さて、事前準備が終わったところで、いよいよ大規模システム導入成功に向けたステップを順番に踏んでいきましょう。
上記5つを抽出しましょう。
利益を確保するためには、システムで原価管理(どの企業・サービスから、どれくらいの粗利が確保できたか)する必要があります。
そのためには、自社のビジネスモデル、商品単価、売上構成要素をしっかりと把握しましょう。
上記3つを把握・抽出しましょう。
業務フローの洗い出しを、マーケティング〜フロントオフィス〜ミドルオフィス〜バックオフィス〜サービスプロセスまでしっかりと実施します。
全体最適化を目指すには、会社全体を鳥の目で把握する「鳥瞰図」を作ることが絶対条件です。
無駄な作業や二度手間をあぶり出し、あるべき姿をしっかり考えられます。
そして、新たにシステムを導入した状態が、企業として最適なのかを経営陣・マネージャー陣が共有することが重要です。
システム開発費用の算出、導入後イメージ確認のためのシステム設計を行いましょう。
設計を確認することで、自社の要件が満たされているか、開発費用や将来の追加開発イメージも把握できます。
システム導入には欠かせない「業務設計」。
家造りにおける「設計」と同じで、非常に重要な工程となります。
会社のビジネスモデルの把握、売上に直結するフロントオフィス領域の業務の流れ、企業存続に不可欠な利益を残すためのバックオフィス領域での業務とシステムの流れを把握・見える化します。
いかがでしたでしょうか?
ホワイトペーパーでは、さらに業務設計書・業務フローの洗い出しの進め方やフライク流の業務フローの書き方についても解説しています。
数千万円〜数億円の大規模システム、そして全体最適化を見据えた組織全体の業務改善。
会社の大切な利益を投資して、未来の売上・利益を創ることを今考えていらっしゃるかと存じます。
しかし、多くの企業が自社のことをしっかり伝えることができないまま、システム導入をしているのも事実です。
フライクは、限りある経営リソースを投資している企業様のシステム導入成功率を1%でも上げたいと思い、情報をアウトプットしております。
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